毎月の課題図書を設定して本を読む効果

2024年の1月から、「その月の課題図書」を設定しはじめた。

これはXで見かけたエンジニアのMESIさんが「課題図書」といって書影をポストしていたのを見たのがきっかけで、自分もまねしてみた。

効果としては、ほどよいノルマ感があって読み進められたのがひとつ。 特にエンジニアが技術書を読むときは、丁寧に読むこともできるしササッと流し読むこともできる。

それなりの割合のエンジニアは「技術書が読めない・・・」という困りを感じていて、自分もそのうちの一人だった。このタイプは、たぶん頭から丁寧に読もうとして、わからないところで詰まったり読むのが大変で辛くなったりして途中でやめてしまい、「読めていない自分」をプレッシャーに感じるという悪循環にハマっているんだと思う。これは非常に共感する。 エンジニアでなくとも、専門書や分厚い本を読もうと思うと同じ壁に当たることは多そう。

これを、月の課題図書設定が少し楽にしてくれた。

手段の目的化っぽい部分もあるけれど、当月中に読み終えること、が内容の完璧な理解よりも優先されるようになった。あまり意識しなくとも。 おかげで、多少わからないところがあったとしてもそのままささっと進むことができる、その気持ちのハードルが下がる効果があり、「読了」することが出来るようになった

この、流し読みでもいいから「読了」を重ねていくことは良いことだと思う。もちろん本の種類・ジャンルや、その本の内容がどれだけその時点で大事かなどにも関係するけど、多くの人にとっては全部精読する必要はないはず。 「だいたいこんなことが書いてある」という把握をする、よく「インデックスを頭に入れる」などと表現されるけれども、そこまで出来れば充分。詳細が知りたくなったらあとで読み返せばいい。

課題図書設定もう一つの良かった点は、ワクワク感を得られるところだと思っている。

1月にも本をいくつも買ったけれど、1月には1月の課題図書があるわけで、優先度はそちらが上になることが多い。 だから「よし、これは2月の課題図書にしよう」といった具合に、翌月に読むことを決めた状態で積んだりもした。

これが個人的にはけっこう楽しくて、ただの積ん読だと「いつか読む」なのでそのまま忘れたりしてしまうところ、「翌月に読む」と決めた状態で積んでおくと、「はやく来月にならないかな」「待ち遠しい」というワクワク感が生じてきた。これは意外だった。

だいたい買ったときが一番読みたい欲が高くて、手にした瞬間から下がっていくことが多いけれど、翌月の課題図書設定によってむしろ読みたい欲が増した実感すらある。

課題図書設定、をしたときには「よーし今月はこれを読もう」くらいの軽い気持ちだったけれど、実際にやってみたら思いのほか自分の読書生活によい影響があった。しばらく続けてみたい。

Yoshiki Ito
Yoshiki Ito
山形出身 千葉在住の本業QAエンジニア
2024-02-01

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