『めんどくさがりの自分を予定通りに動かす科学的方法』を読んだ(聞いた)
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家事しながらAudibleで聞きました。
本書は
思い通りにならない自分を予定通りに動かす「行動分析学」超入門
ということで、行動分析学という分野の内容に基づいて、面倒なことを後回しにしてしまったり、逆にやめたほうが良いことをなかなかやめられなかったりする人が、それをなんとかしようという本です。
仕組み化、環境、などは既知だった
習慣化や後回しを避ける本など何冊も読んでいたので、他でも挙げられているような
- 意思の力ではなく仕組みで解決
- 始められない・やめられないときは環境を工夫しよう
などの考え方はすでに知っていました。(実践できているかどうかは別)
なのでこのあたりは「そうだね」という感じで聞けました。
結果のタイミングを人間がどう評価するかを知る
例えば先延ばししてしまう人がどのようなメカニズムで先延ばししてしまうのか。それは、先延ばしすることで得られるメリット=今この瞬間楽であることと、先延ばししないことのメリット=後々困らないこと、とを天秤にかけたときに、「先にやってくるメリットのほうに重きをおいてしまう」んだそうです。
つまり、先延ばしせず行動すると、その瞬間は面倒だったり苦しかったりします。ただ、あとになって問題が起こらずに済みます。例えば歯医者とか、事務手続きの書類を出すとか、そういった類のものです。
これらの行動は、ちゃんとやると後々メリットがありますし、それをわかっていない人はいません。一方で、今動かないで後回しにすると、この瞬間ほかのことに時間を使えたり、いやなことが回避できたりして、これがすぐに手に入るメリットになります。
遅れてやってくるメリットと、いま手に入るメリット。人間は今すぐ手に入るメリットを選びやすいようになっているそうです。もちろん、それを意思のちからでなんとかしようとするのではなく、仕組みで解決しましょう、というのが本書全体通じて書かれている考え方です。
この「後回しのメカニズム」について、考えてみたらたしかに納得なのですが、普段生活するなかで意識したことはなかったように思います。
「あー、自分は今遅れてくるメリットを低く評価して、すぐ手に入るメリットを大きく評価しているな」といった自分の行動の理解に使える見方が手に入ったのが、本書の個人的なおもしろポイントでした。
私はAudibleで聞きましたが、2022/11/10現在Kindle Unlimitedにもあるようなので、会員の方は読んだり聞いたりしてみると面白いと思います。
特に習慣化とか、悪習を止めるには的な本をこれまであまり読んだことのない方には、基本的なところから書いてあるのでおすすめです。