Prime Readingで無料で読めたので試しに。
他の(まっとうな)ブログ本や、著者のコグレ氏が以前出していた「プロブロガー本」シリーズ
あたりのエッセンスを元にnote独自の内容(使い方やユーザインタビュー)を足したような内容。過去「ブログの書き方本はたくさん読んだぜ」という方にとっては、根本のところでの目新しさはない。
一方で、「さいきんnoteとかよく聞くから自分もやってみたい」という方にとっては、解説もやさしく、また「儲けよう!」的な内容に偏っていないこともあり、良い一冊。
個人的に共感できた&参考になったポイントを3つ紹介。
共感・参考ポイント
押し付けでなく、個々が"続ける"ためのアドバイスがなされている点が良い
例えばP46
1つの記事にかける時間を決める
など、本書を通して「とにかく書きまくれ」的なアドバイスではなく、「みんなスタイルは色々あるけれど、現実的に楽しく続けられるのが良いよね」という前提で書かれている。悪くいえば自分で考えたり、しっくりくるやり方を「見つけ出す」必要があるので、頭を使わずにただ本に書いてある正解を真似したいタイプの人には向かない。良く言えば誠実な態度だと感じる。
書き方のパターン2つ
記事を書く際のパターンとして、
- メモをためていく方法
- 思いのままに書ききる方法
の2つが紹介されている。 前者はアウトライナーやメモ帳など、何らか構成を考えて肉付けしていくやり方。 後者は思ったことを思ったままに書いていくやり方。
(ちなみにこの記事は「思いのままに」書いているので後者)
これも好みではあるものの、本書では「後者が駄目ということはなく、むしろ一気に思っていることを書き出してから修正するのも手」と書かれている。
確かに、この手のブログやnoteなどを書こうという本を手に取る人は、アウトプットに慣れておらず、ハードルを上げてしまっている場合もそこそこありそう。そういったハードルを下げて「まずはやってみようぜ」という方向にMotivateするやり方は非常に共感できる。
クリックしたくなる記事タイトルの付け方
これは具体的なテクニック。とはいえ、やはり「読まれたい」と思って書いている場合は読まれることが継続につながるので、「小手先のテクニックだ」と言ってないがしろに出来ない部分。
クリックされるには例えば
- 数字を入れる
- 疑問形にする
- 言い切る
- 方法や説明など役立つことを伝える
などが有効だと書かれている。
東京から1240km離れた五島列島でリモートワークできるが、やらない方がいい。~子連れワーケーションの理想と現実~
なんてタイトルが実際のnote記事で良く読まれたらしい。
もちろん釣りや煽りをするのは不誠実なのでやらないほうが良いし、本書の中でも「そういうことをして一過性のアクセスを集めるのはやめとき」という趣旨の内容が含まれるので、良い。
まとめ
本書の導入にも
インターネットの世界では「情報を発信しないのは存在しないのと同じこと」といわれることがあります。
と書かれている。個人的にはウェルカムな世界である一方で、なにか必要にかられて「アウトプットせねば」となって大変な状態になっている人も多いのかもしれない、と思う。
本書のサブタイトルが「楽しく続けるクリエイター生活」となっているように、楽しそうだからと始めた人も、「やらなければいけなくなって」始めた人も、ハードルを下げつつ楽しさを感じるためには良い入門書。
極論「好きに書いて公開すればいいじゃん」だけど、「そうはいってもさぁ」となにかひっかかりがあるような方にはオススメ。