ぼくたちに、もうモノは必要ない。 / 佐々木 典士

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子供が小さいこともあって完全にミニマリストになる気はあまりない&なれないだろうと思っているのですが、モノを減らして快適に暮らすためのヒントが得られれば、と思い読みました。

ミニマリストとは

まず大前提として、本書で言っている"ミニマリスト"の定義から。

① 自分に必要な最小限にすること、 ② 大事なもののためにそれ以外を減らすことを「ミニマリズム」。 そうする人のことを「ミニマリスト」

本書中の別の箇所でもたびたび登場するのですが、

  • テレビやテーブルなど、「○○ を手放せていればミニマリスト」という基準があるわけではない
  • 少ないから偉いわけでもない

のが大事で、それが ① の「自分に」という部分にあらわれています。

なので、ミニマリストになろう!といってとにかくなんでも捨てまくればいいわけではない、です。

ミニマリストとは、 「本当に自分に必要なモノがわかっている人」 「大事なもののために減らす人」

なぜモノを所有するのか

本書ではモノをへらすための捨てるコツなども書いてあって、それがメインなのだろうと思うのですが、個人的に刺さったのはモノと自分の価値との関係です。

  • 人は「自分には価値がある」と思わないと生きていけず、つい「モノ」を使って自分の価値を示そうとしてしまう。なぜなら、人の能力や内面などは他人に伝えづらいが、持っているモノで伝えることで、他人にわかりやすくなるから。
  • 「これだけのよいモノ、高価なモノを持っている私はそれだけの価値があるのだ」というような、モノを「自分の価値を伝える」道具として使ってしまう。

こういった、モノを使って自分の価値を示そうとすることを無意識に続けてしまうと、「もっともっと」と際限がなくなり、モノも増えて(人生ごと)とっちらかっていく、というドツボにハマってしまいます。

モノを手放していくことで、単純に部屋がスッキリするとか気持ちがスッキリするとかではなく、自分にはそのままで価値があるんだ、という考え方に変わっていける。 という点が、特に読んでいてなるほどと思ったポイントでした。

モノを捨ててぼくが思うのは、何かを成し遂げたり、何者かになる必要はないということだ。いつもの家事を、毎日の生活をまっとうするだけで、自分が好きになれ、充分な喜びを感じられる。

特に世の中が不安定な現状、いろんなことで簡単に気持ちが不安定になってしまいがちだと思うので、こんなときだからこそいつも以上に手放して、気持ちの安定をはかりたいところです。

Yoshiki Ito
Yoshiki Ito
山形出身 千葉在住の本業QAエンジニア
2020-05-15

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